金具を使わない札ばさみの試作がようやく落ち着きました。

革はソフトタイプのミネルバボックス。色はオリーバ、ステッチはオレンジです。
金具はなくフラップのみ。

前作と同じ革・ステッチで試作したので比較のため並べて撮影しました。

3作目からの主な変更点は表革の仕立てとフラップのサイズです。

左が3作目、右が4作目。 外寸はほぼ同じです。
上が3作目、下が4作目です。

表側の仕立て方は現行の「コバ薄、身モッチリ」仕様ですが、通常の二つ折り製品よりも少し「閉じ気味」が強くなるように型紙を作り直しました。(分かりづらくてすいません・・・)

またフラップへのお札の「引っ掛かり具合」を良くするため、両フラップの幅をセンター側へ3ミリ長くしました。(この3ミリが意外と大きいのです!)

 

内寸については3作目からの再設計にあたり、「1万円札が丁度納まり、お札が10枚程度収納できること。」を念頭に型紙を起こしています。

というわけで、早速1万円札を収納してみて。

1万円札を5枚収納。
2枚の片側を挟み、「札ばさみ」状態。

続いて、お札を10枚収納した状態で。

1万円札5枚、5千円札1枚、千円札4枚を収納しています。

 

フラップは薄さだけを求めると経年による「へたり」で使い勝手が悪くなってしまうので、薄く漉いた革を芯材として挟み接着し、表革の仕立てと同様にコバは薄く、身に少し厚みを持たせています。

ステッチから内側がほんの少しふっくらしています。

そしてデザイン面の変更として、フラップ角の切り落とし形状をこれまでの「角丸」から「斜めカット」へ変更しました。

直線にカットすることで硬派な印象に仕上がると考え採用しました。

 

外寸は二つ折りの状態で横約100ミリ×縦90ミリ。

厚さは10枚収納した状態で二つ折りにし、最も膨らんでいる箇所で15ミリでした。

10枚収納 二つ折りの状態です。

革が馴染んでくればもう少し薄く落ち着くかと思います。

 

金具を使わない札ばさみの試作はこれにて完了です。

定番品への掲載にはもう少しお時間をいただきますので、どうぞよろしくお願いします。